【投資実録】みんなのクレジット編 その11:「調整お見舞金」の支給条件に対する懸念と私の判断
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一括返金後の回収率は約12%
私の3/13の一括返金後の回収率は約12%(元金200,000円に対して、回収額;24,867円)です。
ソーシャルレンディング全体の利益は、みんなのクレジットへの投資元本の倍以上ですのでソーシャルレンディング全体の損益がマイナスとはなりませんが・・・。
みんなのクレジットに全力投資をしていたらと思うとぞっとします。これからも分散投資で生き残りを図っていこうと思います。現在は下記16社↓に分散投資しています。
テイクオーバーホールディングスの「調整お見舞金」の支給条件の原文
文章は原文のまま(ただし、原文で私が気になった部分に黄色のハイライト表示をしています)
同意確認書
【支給の条件】
この度の「調整お見舞金」は、株式会社テイクオーバーホールディングス(以下「T社」といいます。)グループ(以下「T社グループ」といいます。)より、株式会社みんなのクレジット(以下「みんクレ社」といいます。)においてT社グループに貸付けを行うファンドに対して投資をし、みんクレ社が債権譲渡を実行した結果、投資金を回収できないこと等により損害を被った投資家の方々に対して、T社株主及びスポンサー等のご協力を得る等して、特別目的会社を介して投資損失相当額を支給させていただくというものです。この「調整お見舞金」は、T社が開設するフォームに必要情報をご入力頂いた場合に、T社から個別にご連絡をさせていただき、順次お支払いをさせていただくものですが、お支払いには下記のような条件を満たしている必要がございます。
① みんくれ社において、T社グループに貸付けを行うファンドに対して投資をし、みんクレ社が債権譲渡を実行した結果、投資金を回収できないこと等により損害を被った方であること
② T社グループ及びこれらの会社の役員その他これらに関連する者に対し、みんクレ社に投資したことに関連して、フォーム入力日時点において調停、訴えの提起その他民事刑事問わず、また、法的根拠を問わず、法的手続を採っていないこと(T社グループとみんクレ社は既に資本関係を解消しておりますが、この度の「調整お見舞金」は上記のような投資損失に対するお見舞金という性質を有するもので、真に投資において損失を被った投資家の方々に支給させていただくものですので、みんクレ社に対する訴訟等において損害の回復が図られる方はその性質上、対象から除外させていただきます。そのため、当該条件におきましては、みんクレ社及びその役員等に対し法的手続を採っていないことも含むものとさせていただきます。なお、過去にこのような手続を採ったことがあるかどうかは問いません。)
③ 下記表明保証事項に承認・同意すること
【資料提供と利用目的】上記条件を確認させていただくため、下記のような資料・情報をご提供いただく必要がございます。これらの資料・情報につきましては、上記条件に該当するかどうかを判別する等、T社グループから「調整お見舞金」を支払うこと及びそれに付随することだけに使用するものとし、他の目的には使用しないものとします。また、法令で認められる場合を除いて、提供者の同意なく第三者に提供することはございません。なお、T社グループとみんクレ社は別会社であることによりそもそもT社グループはみんクレ社から投資家の方々の個人情報の提供を受けることができる立場にはありませんが、それに加え、現在は上記のように資本関係を完全に解消しており、T社グループはみんクレ社から投資家の方々の個人情報の提供を受けることができないことを改めて申し添えさせていただきます。
・ みんクレ社ご登録時のお名前(フルネーム)
・ 損失相当額
・ ご住所(本人確認資料と同一のもの)
・ メールアドレス
・ 振込先口座情報
・ 本人確認資料(免許証等、お名前・住所が記載されたものの画像データ)
・ 振込先口座確認資料(キャッシュカードや通帳等の画像データ)
・ みんクレ社におけるマイページ画像(口座情報ページ画像データ)
・ みんクレ社におけるマイページ画像(運用実績ページ画像データ)
【確認事項】「調整お見舞金」の支払いを受けるにあたり、上記条件①、②を満たした方(以下「該当者」といいます。)には、以下の事項をご確認いただき、同意をしていただいた方のみ、「調整お見舞金」をお支払いさせていただきます。予めご了承ください。
❶ 「調整お見舞金」は、みんクレ社において、T社グループに貸付けを行うファンドに対して投資をし、投資金を回収できないこと等により損害を被った投資家の方々に対して、T社株主及びスポンサー等のご協力を得る等して、特別目的会社を介して投資損失相当額を支給させていただくという性質を有するものであり、これらは関連しているものであること
❷ 該当者は、みんクレ社との間で契約を締結した上で投資を行ったものであり、みんクレ社が貸し付けた相手方とは何らの債権債務関係にあるものではなく、T社グループ及びこれらの会社の役員等に対して何らの債権を有せず、法律上何らの請求権を有していないこと
❸ 「調整お見舞金」の原資は、T社株主やスポンサーから提供される金員や、T社グループが今後営業を続けることにより得た利益等であり、現在のT社グループの資産からお支払いするものではなく、原資となる金員の金額や調達できる時期については予測がつき難いこと
❹ 上記の点から、「調整お見舞金」は、T社グループから特別目的会社を介して各事項につき同意した対象者(以下「支払対象者」といいます。)に対してお支払いするものではありますが、お支払いの時期やお支払いの額、お支払いの方法等を事前に定める等してお約束するものではなく、また、投資損失相当額満額のお支払いを保証するものではなく、あくまで、投資損失相当額を上限として、T社グループからお客様に対し、お支払いを行う予定であるということ
❺ 上記の点から、「調整お見舞金」の支払われる時期、支払われる額、支払われる方法につき、何らの異議・不服を申し立てることはできず、また、T社グループは何らの異議・不服を受け付けないこと
❻ 上記の点から、「調整お見舞金」は、支払対象者が裁判所に訴えの提起等をすることができる性質のものではなく、お望みの額や投資損失相当額満額を支払われない場合であっても、裁判上請求することはできず、これらが支払われないことをもってT社グループ及び特別目的会社が何らの責任を負うわけではないこと
❼ 「調整お見舞金」のお支払いの方法として、T社株主やスポンサー、T社グループの業績等の事情により、日本円に限らず、米ドル等の外国通貨、仮想通貨があり得ること
❽ 「調整お見舞金」それ自体は上記のように裁判上請求することができる性質のものではないものの、「調整お見舞金」に関連して行われる裁判については、その第一審の専属管轄は、東京地方裁判所であること
【表明保証】「調整お見舞金」の受け取りを希望するにあたり、該当者は、T社グループに対し、以下の事項を誓約し、正確かつ真実であることを表明し、保証するものとします。
・ 私は、上記事項を全て自ら詳細に確認し、理解した上で、同意しました。
・ 私は、上記の同意を、自らのために自ら行うものであり、だれかの代理として行うものではなく、だれかのために行うものではありません。
・ 私が、この「調整お見舞金」に関しT社に提供した情報は、自らの情報であることに間違いありません。
・ 私が、この「調整お見舞金」に関しT社に提供した情報に虚偽はないことに間違いありません。
・ 私は、この「調整お見舞金」を受け取るためにこれを同意し、「調整お見舞金」を受け取る他に何らの目的を有しておらず、不当な目的を有しておりません。
・ 私は、この「調整お見舞金」に関し、T社グループに対し、脅迫行為、恐喝行為その他法律に反する行為や、嫌がらせ行為等を行いません。
・ 私は現在、みんクレ社に対する投資に関連して、いかなる者(みんクレ社含む。)に対しても調停、訴えの提起その他民事刑事問わず法的手続を採っておらず、今後も同様の手続を行いません。また、これらの手続を行う権利を、法的根拠の如何を問わず、放棄します。
・ 私は、本件に関する一切の事項につき、今後、ブログ、SNSその他方法を問わず家族・親戚・第三者に一切口外しないことを約束し、家族・親戚その他関係者が第三者に対して口外させないことを約束します。
・ もし、この表明保証条項に反した場合には、支払対象者としての地位を当然に失い、T社に対し、その時点までに既に受け取っていた「調整お見舞金」相当額を返還し、かつ、それに加え、違約金として、投資損失相当額の倍額をお支払いします。また、この表明保証条項に反することにより、T社グループに実際に生じた損害が投資損失相当額の倍額を上回った場合には、実際に生じた損害の賠償をもお支払いします。情報源: 株式会社テイクオーバーホールディングス
上記のとおり「調整お見舞金」の支給条件がテイクオーバーホールディングスから提示されていますが、内容を確認して下記のとおり懸念があると判断しました。
「調整お見舞金」の支給条件に関する懸念について
懸念①:同意事項に反すれば違約金が発生し損失が3倍になってしまうこと
これが一番の懸念ですが、同意事項に反すれば違約金(投資損失相当額の倍額)が発生し損失が3倍になってしまうということです。上記の支給条件の文章の内容で行けば、ブログやSNSに書いたらアウト。本人ではなく家族が第三者に口外してもアウト。情報管理上のリスクが高いと感じました。
懸念②:支払い原資の調達時期は予測困難で、投資損失相当額満額の支払いは保証されないこと
「調整お見舞金」の原資は、調達できる時期については予測がつき難いことと、投資損失相当額満額の支払いは保証するものでないこと、ということで「いつ」「どれだけ」支払われるかは不明です。
懸念③:日本円ではなく仮想通貨での支払いがありえること
仮想通貨で支払われる場合に日本円換算で〇〇万円相当という支払いになるとは思いますが、仮想通貨の場合は対円レートの変動が激しく不安定であることや、日本円に換金するのが難しいことが懸念されます。
「調整お見舞金」の申し込みをしないことに決めました
「調整お見舞金」をエサにして、訴訟の取り下げさせるのがテイクオーバーホールディングスの目的かもしれません。また投資家に直接「調整お見舞金」を支払ったところで、既にみんなのクレジットから第三者に売却されてしまった債務が減るわけではないと思います。支払うとしても、みんなのクレジットとの協議でテイクオーバーホールディングスが提示していた返済計画が1年目が約2%返済の6年計画なので、金額も時期も期待できなさそうです。そもそも十分な「調整お見舞金」を払うだけの資金があるなら、今回の事態になっていないでしょうから・・・。
ということで、期待できるリターンに対して、リスクが大きいと判断したため、私は「調整お見舞金」の申し込みをしないことに決めました。
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他のソーシャルレンディング会社への投資について
私はリスク分散のために、複数のソーシャルレンディング会社へ資金を分散して投資しています。ソーシャルレンディング会社の情報や私の投資実績については下記(ソーシャルレンディングのカテゴリー)をご覧ください。
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