ビットコインETFは資産残高で仮想通貨市場の約30倍のETF市場を狙う
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目次
ETF=上場投資信託
ETF(Exchange-Traded Fund)は上場投資信託のことで、金融商品取引所で取引される投資信託を指します。株価指数に連動するETFを始め、原油や金(ゴールド)などの資源価格に連動するEFTもあります。
ETFの良いところは売買の手軽さです。ETFは上場企業の株式を売買するのと同じ感覚で手軽に売買することができます。
株価指数に連動するETF
私が実際に購入したことのある株価指数連動型ETFは東証コード1570のNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ上場投信です。このETFは、東証全体でも売買代金上位の常連です。直近の売買代金ランキングでは、東証全体で1位 任天堂、2位 トヨタ自動車に次ぐ3位ですね。
情報源:Yahoo!ファイナンス
日経平均株価連動型のETFを1銘柄を購入することで、日経平均を構成する225の銘柄に手軽に分散投資することができます。
日銀は日経平均やTOPIXに連動するETFを年6兆円規模で大量購入しています。これらのETFが大量に購入されることで日経平均株価やTOPIXが押し上げられています。
資源価格に連動するETF
金(ゴールド)価格に連動するEFT
私が実際に購入したことのあるゴールド連動型ETFは東証コード1540の純金上場信託(現物国内保管型)で、金地金1gの現在価値と連動するETFです。
貴金属店に行って現物のゴールドを購入したり、貴金属販売会社の金積み立て用の口座を開設するよりも、証券口座があれば株式と同様に手軽にゴールドを売買することができます。
現物を国内で保管するタイプのETFで、金地金と交換することもできますので、積み立てをして最終的には金地金で保管したい人にも向いています。
情報源:Yahoo!ファイナンス
原油価格に連動するETF
私が実際に購入したことのある原油価格連動型ETFは東証コード1699のNEXT FUNDS NOMURA 原油インデックス連動型上場投信で、NOMURA原油インデックスと連動するETFです。
2015年から2016年にかけて原油価格が急落した時に、原油価格の反発を期待してこのETFを購入しました。
こちらのETFは上記のゴールド連動型ETFとは違って現物とは交換できません。ゴールドを現物で欲しい人はいると思いますが、原油を現物で欲しいって人はなかなかいないですからね(笑)。
情報源:Yahoo!ファイナンス
ビットコイン価格に連動するETF
ビットコインETFは仮想通貨であるビットコインを証券市場で取引できるように金融商品化した商品です。
仮想通貨の取引市場で取引されているビットコインですが、ビットコインETFなら仮想通貨の取引口座を持っていない人でも証券会社の口座があれば取引できます。
証券会社の取引口座を持っている人と仮想通貨の取引口座を持っている人、圧倒的に証券会社の口座を持っている人の方が多いと思います。ビットコインを取引するために新たに取引口座をつくるのは面倒と考えている人も、既に使っている証券会社の口座でビットコインETFとして、手軽に取引できるようになれば、ちょっと取引してみようかなって気分になりそうですね。
米国証券取引委員会はビットコインETFの承認を3月10日に見送るも、4月末に再審査を開始
ビットコインETFに期待が高まっていましたが、2017年3月に米国証券取引委員会(SEC)はビットコインETFの承認を見送りました。SECは市場における価格操作などを懸念していたようです。しかし、1ヵ月半後の4月末から再審査を開始したようで、今後上場される可能性はありそうです。
上場した場合、ビットコインETFはボラリティが非常に高いのでハイリスクハイリターンな金融商品となり、長期的な値上がりを期待して購入される金(ゴールド)のETFとは全く性質が異なるので、購買層は異なるとは思いますが、証券取引市場は仮想通貨市場よりも圧倒的に大きな市場ですので、ビットコインの有価証券化で取引量が大幅に伸びることが期待できそうです。
仮想通貨ビットコインの上場投資信託(ETF)の認可について米国証券取引委員会(SEC)が審査中で、近々、判断を下すようだ。
ビットコインを有価証券化して証券取引所に上場すれば、金融商品となり、市場の裾野は飛躍的に広がる可能性を秘める。これまでビットコインに興味はあるが、慎重に見守ってきた投資家たちにとっても、市場参入ハードルが低くなることは間違いない。
総じて、その話題性から、仮にニューヨーク証券取引所に上場されれば、かなりの話題となろう。しかし、派手なスタートの後、じり貧となる例もあまた見てきた。
金ETFは、米国年金の参入によって、取引量が飛躍的に増え、一時は残高がS&P500種株価指数連動ETFをしのぐ規模にまで「大化け」した。情報源:日本経済新聞
仮想通貨のビットコインETFが日の目を見るのは、どうやらまだ時期尚早らしい。少なくとも、米国内ではその見方が主流となっている様子だ。
米国証券取引委員会(米SEC)は2017年3月10日、Winklevoss Bitcoin TrustのビットコインETFの承認を見送り、同様に28日にはSolidXのビットコインETFを承認しない決定を公にした。
Winklevoss Bitcoin TrustのビットコインETFが承認されていれば、分散型の暗号通貨ビットコインと連動する世界初の為替取引ファンドになっていたが、その誕生はまだ先のことになった。市場関係者の中には新たな投資先候補の一つとして注目する動きもあっただけに、落胆や未来への希望など、反応はさまざまといった模様だ。
今年末から来年初めにビットコイン先物が上場予定と発表[2017年8月1日]
ビットコイン先物の上場を足がかりに、ビットコインETFの上場につなげていこうとしているところだと思います。世界で最初にビットコインETFが上場されるのがアメリカかは分かりませんが、いずれ日本でもビットコインETFが上場されるのではないかと期待しています。
米国最大のデリバティブ(金融派生商品)取引所であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)は1日、ビットコインの先物オプション商品を今年末から来年初めまでに上場する予定だと発表した。現在、商品先物取引委員会(CTFC)の審査待ちだ。
CBOEの傘下には、ウィンクルボス兄弟がビットコインETF(上場型投信)を上場予定だったBATS取引所も含まれる。証券取引委員会(SEC)は今年3月同ETFの申請を一旦却下したが、4月末から再審査を開始している。情報源:ビットコインの最新情報 BTCN
ビットコインETFは資産残高で仮想通貨市場の約30倍のETF市場を狙う
仮想通貨全体の資産残高は約1,130億ドル。そのうち占有率で首位のビットコインの資産残高は約530億ドルで占有率は約47%です。[2017年8月6日現在]
Market Cap: $113,105,354,547 / 24h Vol: $5,178,697,802 / BTC Dominance: 47.2%
情報源:CoinMarketCap
それに対してETFの資産残高は3兆2,870億ドル[2016年11月末]です。ETF市場は仮想通貨全体と比較して約30倍の資産残高がある巨大なマーケットです。
世界の ETF 残高は、図表 1 のように 09 年に 1 兆ドルの大台に乗せた後、13 年に 2 兆ドル、16 年に入って 3 兆ドルを突破、16 年 11 月末現在で 3 兆 2,870 億ドル(ETFGI 調べ)に達している。10 年前の 06 年末と比べると 6 倍に拡大した。
ビットコインETFが上場すると、高いリスクをとれるETFの投資家にはビットコインETFは需要がありそうです。ボラリティーの高さがETF市場で話題になりそうです。
ETFは年金資金の運用先としても利用されてますが、年金運用ではリスクが高すぎて需要があまりないかもしれませんね。企業型の確定拠出年金(DC)でビットコインETFがもしも選択できるようになれば、「私の確定拠出年金はビットコインETFが100%です!」みたいながことが将来話題になるのでしょうか(笑)。リスクが高すぎて確定拠出年金の商品ラインナップに入るのは少し難しそうですね。
私は仮想通貨の取引口座を持っていますが、ビットコインETFが取引できるようになれば、長期保有している株式を利用して、普段使っている証券会社でビットコインETFを取引してみたいなと思っています。使い慣れている証券会社はやはり取引しやすいです。
ビットコインがETF市場という巨大マーケットの大海原に漕ぎ出し始めれば、その展望は大きくひらけてきそうですね。ビットコインETFの上場はいつなのか?気になりますが期待して待ちたいと思います。
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